2017年03月28日

旅行会社てるみくらぶ破綻に際しての私見&ご取材に際して

こんにちは。旅行ジャーナリストの村田和子です。先週末から昨日夜遅くまで、プライベートで旅にでており、表題の件、多数の媒体様よりご連絡を頂いておりましたのにタイムリーにご連絡をできず申し訳ありません。お詫び申し上げます。
てるみくらぶは、名前は存じておりますし、最近はクルーズなども取扱いを始め、随分と手を広げているのだなあと思っていたものの、直接的に繋がりはなく事情もわかりかねます。今回の直接的な内容での取材は一律でご辞退しておりますことお詫びいたします(※一般的な旅行計画や旅行会社の選び方については応相談)。以下個人的な所感となります。

改めまして代金を払い込み出発を楽しみにされていた皆様の心中、いかばかりかと思います。また、既に出発され旅先で想定外の事態に見舞われた皆様、ツアーということで旅に不慣れな方もいらっしゃる中、どれほどお困りだろうかと。海外で個人旅行で頼りになる場所として、大使館の他、クレジットカードの現地オフィスなどもあります(※大抵日本語も通じます)。まずは無事にお戻りになられるように祈るばかりです。(外務省の海外安全ページには、国別に大使館の連絡先などの掲載があります。国を選んで安全対策基礎データのタブを選択⇒下の方に連絡先一覧があります)
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また料金を払い込み済みの方は、JATAの弁済保証金制度の対象であり、既に受付が始まっております(申請はこちら)。該当する方は手続きを。ただ今回は約3万6千件の申込者に影響があり、旅行者の債務は約99億とのこと。JATAでの弁済保証は1億2千万円であり、てるみくらぶ自体の返済能力がわかりませんが(4億も払えないということですので期待できない中)、どこまで救済されるのかが気になるところです。またクレジットカードで支払をしている方は、一度カード会社に連絡をして決済状況の確認もされるとよいかと思います。
そしてお金は勿論ですが、時間的な代償も大きく、人生の節目で旅を予定されていた方もいらっしゃることを思うと精神的な代償も大きいかと。『旅で元気になる』をモットーに活動している私としては、今回の件、残念でなりません。

旅行は、”モノ”と違って代金引き換えではないこと、旅行会社は手数料ビジネスなので、財務基盤の割に取扱高が多くなり、破綻しても差し押さえるモノの在庫がありません。そのため、万一の時の損失リスクが高くなりますから、旅行会社選びは重要です。ただ今回の”てるみくらぶ”は第一種旅行業、JATA会員、大手新聞に広告掲載があるとなると、一般的に「大丈夫だろう」と消費者が思ってしまうのも無理はないかと。そして多くの旅行会社は、しっかりと運営をされていることも、ここで強調してお伝えはしておきたいです。真面目に運営をしている旅行会社にとっても、今回の破たんは信用不安につながり憤りを感じるところかと。JATAでの弁済保証の1億2千万円も少ないように思われるかもしれませんが、対象が1000人ならひとり12万は戻る計算です。今回は身の丈を超えた運営の末、想定外の規模といわざるおえません。

会見で「旅行者のことを一番に……ぎりぎりまで資金繰りを……」といわれておりましたが。環境変化云々は今始まったことではなく、他社も同様。旅行者のことを本当に思うのならこんな破綻の仕方はしないのではないかと私は思います。会社の存続にこだわり、重度の自転車操業に陥りどうしようもなくなったという感じでしょうか。
報道では現金での入金キャンペーンなるものもされていたとか、チケットの受け渡しの遅れがあったとか、後から思うと前兆ともとれることもあったようですが、1顧客として気づくのは難しい部分でしょう。社員のかたも実情を知らなかった方もいらっしゃるのだろうと思うと、なんともやるせない気持ちになります。

旅行会社の選び方のご質問も頂きましたが、基本的には財務基盤、信用度(評判やJATA会員であることなど)のチェックなど、一定期間は担保なくお金を預けている状態になることも考えて選ぶことが重要。言うは易しですが、なかなか見極めは難しいのが実情です。ただ理由なく”格安”を継続的にウリにしている会社は注意した方がいいかもしれません。旅行業は元々薄利多売で儲けの少ない商売なのです。出発が近いのに在庫が余っている等々、スポット的に安い商品は出ますが、”ずっと格安”はビジネスモデルとして成り立たない環境です。なので昨今は高付加価値の商品販売へシフトしているのが業界の傾向です。

旅行中の皆様が無事に帰国されること、また被害にあわれた旅行者の皆様ができるだけ金銭的にも気持ち的にも救済されることを祈るばかりです。
posted by 村田和子 at 04:07| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行商品・旅行サービスを考える | 更新情報をチェックする
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