2018年09月17日

旅をして復興支援とは?~岡山(倉敷・矢掛・真備)&愛媛(道後)を旅して考える

こんにちは。旅行ジャーナリストの村田和子です。「ためしてみよう!11府県ふっこう周遊割の旅(岡山&愛媛)」から戻りました。
周遊割の手続きの検証、そして何よりも旅を通じて復興支援という意味を、自ら体験し確かめたいとでかけました。
・全国的に災害が多く、被災者の皆様のことを思うとなかなか旅へ行くのが憚られる
・復興の仕事をされている方やボランティアの邪魔にならないか?(宿泊施設など足りなくなるのでは?)
・行っていいタイミング、雰囲気なのか?
そんな風に思っている方も多いことと思います。
640-IMG_0111.jpg

※倉敷美観地区の新スポット。語らい座 大原本邸。

「観光地には被害がありません」という面が強調されますが、ちゃんと観光できるかよりも、訪れていいものかどうか……自分だけ旅で楽しんでいいのかどうか……そんな思いから旅を控える方が多いのだと思います。
今回はプライベートだったのですが、偶然の出会いに恵まれ、豪雨で被害の大きかった倉敷市真備町の今の様子、そしてお隣の矢掛町で観光事業に携わられる方の生の声も伺うことができました。
IMG_0247 (2).JPG
※矢掛町役場にて。向かって右:矢掛町の活性化の仕掛人 株式会社シャンテ代表取締役 安達精治さん。前泊した宿で偶然にお目にかかり翌日街をご案内頂きました。左手:矢掛町役場 産業観光課 高槻 美希さん。電話で観光情報を伺った際に「わからなければ、土曜日当直で町役場にいるのでお気軽にどうぞ」といってくださった方。丁寧な対応に思わずお目にかかりたくなり押しかけました。

実際にでかけてた結論からいうと、
「旅を通じて復興支援」という思いのある方は、ぜひたくさん旅をしてほしい
被害がもっとも大きかった倉敷市真備町においても、ボランティアの方や復興事業で宿泊される方はいらっしゃるもののピークは過ぎ、旅行者が増えないと回っていかない状況だといいます。
640-IMG_0344.jpg

640-IMG_0332.jpg

※9/3に全線復旧した井原鉄道。下は鉄道車内からみた真備地区の様子。遠目には普通に見えてもよく見るとドアや窓がなく人が住んでいないのがわかります。

岡山の倉敷美観地区、愛媛の松山市内や道後温泉などは、豪雨の直接の被害はなく訪れた時も元気に賑わっていました。それでも例年と比較すると、豪雨の影響、そしてこの夏は猛暑で出控えも全国的にあり、厳しかったといいます。
夏休み、秋の三連休が終わった後が心配……という声が、多くの地域で聞かれます。
640-IMG_0577.jpg

※松山にて。道後温泉本館は来年1月15日から保存工事。それを見据え、新しい浴場「飛鳥乃湯泉」もオープン。


倉敷市真備町のお隣にある矢掛町は、参勤交代の宿場町。訪れてみると、本陣、脇本陣、街の真ん中には問屋(といや)という、今のホテルのコンシェルジュのような機能の建物が。1階は商店の建物が多く、大名行列が来た時だけ家の一部を宿として提供したといい、いまでいう民泊的な役割だったようです。間口は狭く奥行きが85Mという敷地の区画、江戸時代の建物など、宿場町の街並みが残り、ガイドの方の話を聞けば大名行列の様子を手に取るように感じることができます。建物や蔵をリノベーションした宿泊施設「矢掛屋」もあり、宿場町としての魅力を生かした街づくりをされていて素晴らしい場所。
640-IMG_0285.jpg

640-IMG_0302.jpg

640-IMG_0290.jpg

※矢掛屋の女将 西野沙織さん。豪雨の当日は、小田川の様子を気にし、お客様を二階へ避難に誘導したといいます。

矢掛町は、宿場町のある観光地一帯は大丈夫だったものの、町内には浸水した地域も多く、観光業に携わる方の中には、被災されている方、あるいは被災された方とリアルに日々向き合いながら、生活・地域の復興、未来に向けて頑張っている方が多くいます

観光業というとレジャー・贅沢というイメージもあり、避難所生活の方や家族を亡くされた方などが身近にいらっしゃる中で、葛藤しつつ悩みながらも頑張っていらっしゃる……そんな風に、お話をしていて感じました。
そして皆さん「足を運んでくれるのがうれしい。街が賑わうと元気がもらえる」とおっしゃいます。

今回の西日本豪雨では、亡くなられた方、日常生活を奪われた方が多く、そういった方のことに思うと本当に胸が痛みます。
でも実際に悲しみを癒し、直接的な力になるのは、とても難しい。身近な方でないと無理なことも多々あるでしょう。

その点「被災地で葛藤しながらも頑張っている皆さんを応援しに旅へ出ること」は、だれでも手軽にできます。
地域に元気な方が増え、経済がまわれば、間接的に被災された方へも届くはず……。
今回の旅を通して「旅で復興支援をする意味」を私なりに、そんな風に改めて感じました。

この夏は被災地以外の方も、メンタル的にきつかった方も多かったのではないでしょうか?
体も猛暑ということでクーラーに頼りっぱなしの生活をし、どっと疲れが出る方もいるかと思います。
自分たちの心と体のメンテナンスにも、ぜひ旅を利用してほしいと思います。元気でないと復興を支えることはできません。

矢掛町では11月に大名行列のイベントがあります。
これは、昭和51年に、台風の集中豪雨により矢掛商店街が甚大な浸水被害を受け商店街が意気消沈。どうにか元気をとり戻そうと青年会が呼びかけ始まったといいます。
640-IMG_0277.jpg

旅をしていると大変な災害に遭いながらも復興したというエピソードに出会うことが多くあります。
災害が続き不安を感じる日々ですが、人間の強さに復興への勇気をもらい、備えの心得を学ぶこともできます。

11府県ふっこう周遊割も上手につかって、ぜひ旅に出てみませんか?

■矢掛町観光情報
※岡山県からJRと井原鉄道を乗り継いでアクセス。新倉敷駅より車でも近いとのこと。
■倉敷観光web
■道後温泉


posted by 村田和子 at 16:06| 東京 🌁| Comment(0) | 観光で復興支援 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください