こんにちは。旅行ジャーナリストの村田和子です。
販売士協会で優秀賞を頂いた論文の公開を致します。
第7回は「宿泊施設の経営層における販売士の必要性」についてです。
※本論文に関する著作権は村田和子に帰属します。引用については著作権法第32条に則った形で行い、出典の明記、並びに管理者宛にメールにてご連絡いただきますようお願い致します。※初めての方は
その1からお読み頂くことをオススメします。
旅行業界にこそ販売士を〜IT時代の旅行業界における販売士の必要性〜その7■旅行サービスの品質向上における販売士の必要性最初に述べたが、旅行という商品では、人的サービスの果たす役割は大きい。例えば宿泊施設を例に考えると、どんなにハードが優れた宿であっても一人の従業員の対応により満足度が下がるということは少なくない。
逆に、ハード面では特徴のない宿でも、素晴らしい人的サービスがウリとなり成功している宿もある。私は「旅行サービスの品質向上」には、ホテルや旅館の従業員を初め、実際に旅行というサービスを提供する方々が、販売士の知識を習得し、プロの誇りを持ってサービスを提供していくことが有益だと考える。
一般に「ホテルは接客サービスに優れている」といわれるが、必ずしもそうとはいえないと私は考える。顧客の要望を把握し、その時々で満足のいく臨機応変な対応がどれだけのホテルでできているだろうか? 最高峰のホテルのサービスには目をみはるものがあるが、そういった一部のホテルをのぞいては、まだまだマニュアル的な対応に留まっているホテルが多いのではないだろうか? マニュアルを越えた一歩先を行く「本当の意味でのサービスとは何か」を学ぶためにも販売士の知識習得は役立つと考える。
また旅館においては、ホテルのレベルの比ではなく、マニュアルレベルの対応も徹底できていない宿も意外と多い。これは、旅館のサービスが長い間、仲居さんなど“個人”にまかせられており、きちんとした教育体系が整っていないことが大きいと考える。
また、朝早くから夜遅くまでという過酷な勤務条件に対して優遇されない賃金体系などが影響し、優秀な人材が集まらないという理由もあるだろう。
しかし、最も宿の滞在の快適さを左右する人的サービスにこそ、きちんとした投資を行い、プロとして仕事をしていく土壌(勤務体系や賃金)を整え、そして教育を通して人材を育てる必要性があるのではないだろうか? サービス向上のヒントは現場に隠されていることも多い。そういったところからも、旅行サービスに関わる人の販売士の知識習得は、意義のあることだと考える。
■まとめ最後に、企業・宿の単位では、今回述べたような施策を独自に既に進められ、成果を収めているところもある。しかし、業界全体でみるとまだ一握りであり、また今後は個々の企業や宿単位ではなく、業界・地域単位などもっと大きな単位で、活性化に向けた施策を考えていくことが必要ではないかと考える。
もちろんそれには、行政や地元の商工会や企業などと連携して進めていく必要があるだろうし、その中で販売士が貢献できる領域も多いと考える。今後、旅行業界での販売士資格取得の推進や、販売士を派遣した地域コンサルティングなどが進むことを期待するとともに、私自身も活動を通じて、旅行業界における販売士の必要性を積極的に呼びかけていきたいと考える。
■参考文献
平成17年度通信利用動向調査 (総務省通信政策局 平成18年3月発行)
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posted by 村田和子 at 00:00| 東京

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販売士論文(優秀賞)
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