2007年09月18日

優秀賞論文PDFファイルにて掲載

こんにちは。旅行ジャーナリストの村田和子です。

平成18年度の販売士養成登録講師の審査にて優秀賞を頂いた論文のPDFファイルができましたので、ホームページに掲載をしております。
ブログにも掲載をしておりますが、通してご覧になるのは大変かと思いますので、よろしければ以下ご利用ください。

■”旅行業界にこそ販売士を~IT時代の旅行業界における販売士の必要性”
http://travel-k.com/ronbun.aspx

インターネットが普及した昨今の旅行業界の現状と、課題解決の為に販売士が必要なことを述べております。なお、販売士とは日本商工会議所認定の公的資格であり、販売のプロとして小売業・流通業を中心に取得者が多い資格です。詳細は以下販売士協会のHPをご覧ください。http://www.hanbaishi.com/


※旅行ジャーナリスト・一級販売士 村田和子公式サイト:http://www.travel-k.com
※旅行に関する執筆・講演・アドバイス等、仕事に関するご相談・ご依頼はメールでお願い致します
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2007年08月26日

旅行サービスの品質向上における販売士の必要性

こんにちは。旅行ジャーナリストの村田和子です。販売士協会で優秀賞を頂いた論文の公開を致します。

第7回は「宿泊施設の経営層における販売士の必要性」についてです。

※本論文に関する著作権は村田和子に帰属します。引用については著作権法第32条に則った形で行い、出典の明記、並びに管理者宛にメールにてご連絡いただきますようお願い致します。

※初めての方はその1からお読み頂くことをオススメします。



旅行業界にこそ販売士を~IT時代の旅行業界における販売士の必要性~その7

■旅行サービスの品質向上における販売士の必要性

最初に述べたが、旅行という商品では、人的サービスの果たす役割は大きい。例えば宿泊施設を例に考えると、どんなにハードが優れた宿であっても一人の従業員の対応により満足度が下がるということは少なくない。

逆に、ハード面では特徴のない宿でも、素晴らしい人的サービスがウリとなり成功している宿もある。私は「旅行サービスの品質向上」には、ホテルや旅館の従業員を初め、実際に旅行というサービスを提供する方々が、販売士の知識を習得し、プロの誇りを持ってサービスを提供していくことが有益だと考える。

一般に「ホテルは接客サービスに優れている」といわれるが、必ずしもそうとはいえないと私は考える。顧客の要望を把握し、その時々で満足のいく臨機応変な対応がどれだけのホテルでできているだろうか? 最高峰のホテルのサービスには目をみはるものがあるが、そういった一部のホテルをのぞいては、まだまだマニュアル的な対応に留まっているホテルが多いのではないだろうか? マニュアルを越えた一歩先を行く「本当の意味でのサービスとは何か」を学ぶためにも販売士の知識習得は役立つと考える。

また旅館においては、ホテルのレベルの比ではなく、マニュアルレベルの対応も徹底できていない宿も意外と多い。これは、旅館のサービスが長い間、仲居さんなど“個人”にまかせられており、きちんとした教育体系が整っていないことが大きいと考える。

また、朝早くから夜遅くまでという過酷な勤務条件に対して優遇されない賃金体系などが影響し、優秀な人材が集まらないという理由もあるだろう。

しかし、最も宿の滞在の快適さを左右する人的サービスにこそ、きちんとした投資を行い、プロとして仕事をしていく土壌(勤務体系や賃金)を整え、そして教育を通して人材を育てる必要性があるのではないだろうか? サービス向上のヒントは現場に隠されていることも多い。そういったところからも、旅行サービスに関わる人の販売士の知識習得は、意義のあることだと考える。

■まとめ
最後に、企業・宿の単位では、今回述べたような施策を独自に既に進められ、成果を収めているところもある。しかし、業界全体でみるとまだ一握りであり、また今後は個々の企業や宿単位ではなく、業界・地域単位などもっと大きな単位で、活性化に向けた施策を考えていくことが必要ではないかと考える。

もちろんそれには、行政や地元の商工会や企業などと連携して進めていく必要があるだろうし、その中で販売士が貢献できる領域も多いと考える。今後、旅行業界での販売士資格取得の推進や、販売士を派遣した地域コンサルティングなどが進むことを期待するとともに、私自身も活動を通じて、旅行業界における販売士の必要性を積極的に呼びかけていきたいと考える。

■参考文献
平成17年度通信利用動向調査 (総務省通信政策局 平成18年3月発行)

>>論文のメニューについてはこちらをご覧ください。



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2007年08月19日

宿泊施設の経営層における販売士の必要性

こんにちは。旅行ジャーナリストの村田和子です。販売士協会で優秀賞を頂いた論文の公開を致します。

第7回は「宿泊施設の経営層における販売士の必要性」についてです。

※本論文に関する著作権は村田和子に帰属します。引用については著作権法第32条に則った形で行い、出典の明記、並びに管理者宛にメールにてご連絡いただきますようお願い致します。

※初めての方はその1からお読み頂くことをオススメします。



旅行業界にこそ販売士を~IT時代の旅行業界における販売士の必要性~その6

■宿泊施設の経営層における販売士の必要性

では、ホテルや旅館など宿泊施設では、販売士はどのようなところで活躍の場があるだろうか。私は、宿泊施設の経営者、責任者レベルには、販売士一級レベルの知識を得る、もしくは販売士一級レベルのブレーンをつける必要性を感じる。

今まで述べた多くのことから、特にインターネットの普及により、マーケティング、ターゲッティングというのは今後どのような宿でも不可欠となるだろう。その為には経営者自らが、宿の強み、弱みを把握し、どういったターゲットに、どのように販売していくのか? 価格戦略はどう行い、稼働率をあげていくのか? 宿のハード・ソフトはどのようなブランディングのもとに対応していくのか……等を真剣に考えなくては、永続的な経営は難しくなっていくだろう。

また、成功している宿に共通していると私が感じるのは、経営層が、自らの宿の向うべき方向性をきちんと打ち出し、それが従業員に伝わっているということだ。トップ自らが方向性を持たない状況では、従業員のサービスレベルも統一性を欠くだろうし、宿のターゲットと実際の宿泊者のアンマッチなどが起り顧客の不満を誘引する。多様化した消費者のすべてに満足をしてもらうのは困難なことではあるが、きちんとしたターゲットを打ち出し、そのターゲットに向けた集客やサービスを提供していくことは充分可能なことであり、またそうしていかなければ、この先経営は厳しくなるといわざるをおえない。

今こそ、経営者は、自らの宿を冷静に分析し、本来の顧客満足度を高めるサービスや商品の開発、またそれを提供する従業員の教育などに焦点をあてるべきだと強く考える。


>>次回(8/26)へ続く。論文のメニューについてはこちらをご覧ください。



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2007年08月12日

旅行会社の商品企画における販売士の必要性

こんにちは。旅行ジャーナリストの村田和子です。販売士協会で優秀賞を頂いた論文の公開を致します。

第5回は「旅行会社の商品企画における販売士の必要性」についてです。

※本論文に関する著作権は村田和子に帰属します。引用については著作権法第32条に則った形で行い、出典の明記、並びに管理者宛にメールにてご連絡いただきますようお願い致します。

※初めての方はその1からお読み頂くことをオススメします。



旅行業界にこそ販売士を~IT時代の旅行業界における販売士の必要性~その5

■旅行会社の商品企画における販売士の必要性
上で述べたように窓口でコンサルティング型の販売をするには、実は、現在の旅行会社の「薄利多売」という状況の改善をしなくては実現が難しい。他社が追随できないオリジナルのコンテンツをそろえ、満足度の高い品質のいい旅行を高値で販売できる仕組み~高付加価値商品の開発~が、あわせて重要となってくる。

こういった高付加価値商品は、マーケティング、ターゲティングを基にした商品企画をするのはもちろん、それらの商品価値を充分に伝えられる売り方までトータルに考えることが必要となるだろう。

特に現在は、窓口とインターネット上での相互的な販売展開も必要となる。こういった旅行商品の企画や販売計画における分野でも、販売士の知識は役立つと考える。

>>次回(8/19)へ続く。論文のメニューについてはこちらをご覧ください。



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2007年08月05日

現在の旅行業界の課題とは

こんにちは。旅行ジャーナリストの村田和子です。販売士協会で優秀賞を頂いた論文の公開を致します。

第4回は「現在の旅行業界の課題とは」と「旅行会社の窓口での販売士の必要性」についてです。

※本論文に関する著作権は村田和子に帰属します。引用については著作権法第32条に則った形で行い、出典の明記、並びに管理者宛にメールにてご連絡いただきますようお願い致します。

※初めての方はその1からお読み頂くことをオススメします。



旅行業界にこそ販売士を~IT時代の旅行業界における販売士の必要性~その4


■現在の旅行業界の課題とは
以上のことより、現在の旅行業界の課題として
1、旅行会社の窓口離れ(役割の再構築)
2.マーケティング、ブランディングを機軸とした旅行商品の戦略的な販売
3.旅行商品そのものの品質向上(魅力的なツアーの企画や、宿泊施設などにおけるサービスの向上)
などがあげられる。次項からは、この課題のどういった点において、販売士の知識が必要であるのか、旅行会社と宿泊施設を例に具体的に述べる。

■旅行会社の窓口での販売士の必要性
情報を持つ賢い消費者が増えた今、旅行会社の窓口は、一部の情報の提供と購入の手配という従来の位置づけから、新たな価値を提供する場となることを求められている。様々な施策が考えられると思うが、私は、窓口のスタッフの要件を、各種手配を正確に行うというところから、顧客とのコミュニケーションを通して的確な情報提供や商品のマッチングができる販売のスペシャリストへと高めてはどうかと考える。多様化した顧客のニーズを的確に判断し、多くの商品の中から希望にあったものを選び、そのメリット、デメリットなど商品情報を読み取り、自分なりの言葉で顧客にわかりやすく説明する「コンサルティング型」の販売を強化するというものだ。

こう書くと「なんだ。当たり前のことではないか。」と思われるかもしれないが、実際には、旅行会社の窓口は煩雑な実務に日々追われ、顧客と充分なコミュニケーションをとった販売というのはできていないところが目立つ。また、旅行商品は、方面、期間、料金、グレード、移動手段など多くのパーツの組合せで成り立つため、一言で「顧客ニーズにあった」といっても、提案できる組合せは無限にあり、「本当に満足いく旅行を選択できるか」は、対応したスタッフの手腕によるところが大きい。煩雑だが単純な手配業務は、どんどんインターネットに任せ、人が介在する窓口には販売のプロを置く。そしてそのプロには、是非とも販売士の知識を習得して頂きたい。

「あの人がいるから旅行の予約はA社でする」という、ファン作りやリピータの確保ができれば成功だ。人が介在するサービスが0(ゼロ)となることはこの先もおそらくないだろう。重要なことは人だからこそできるサービスの提供を強化していくことにあると考える。

>>次回(8/12)へ続く。論文のメニューについてはこちらをご覧ください。



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2007年07月29日

ネット上での予約システムの功罪~論文その3

こんにちは。旅行ジャーナリストの村田和子です。販売士協会で優秀賞を頂いた論文の公開を致します。

第3回は「ネット上での予約システムの功罪」についてです。初めての方はその1からお読み頂くことをオススメします。

※本論文に関する著作権は村田和子に帰属します。引用については著作権法第32条に則った形で行い、出典の明記、並びに管理者宛にメールにてご連絡いただきますようお願い致します。



旅行業界にこそ販売士を~IT時代の旅行業界における販売士の必要性~その3

■ネット上での予約システムの功罪

では、急増しているインターネットでの販売により、旅行業界ではどんな変化があったのだろうか? 実はインターネット上の予約システムの普及は、先に述べた「在庫の持越しができない」という旅行商品の特性に、大きな変化をもたらしている。ここでは、インターネット上の予約システムの功罪について述べる。
まず、予約システムの「功績」について考えてみよう。ここでは、わかりやすいように、“楽天トラベル”、“じゃらん”などを筆頭に数多く存在する「宿泊予約サイト(※)」と宿の関係を中心に考えてみよう。
(※)宿泊予約サイトを本論文では「利用者が各種の希望条件を入力することにより、合致した宿(宿泊プラン)が検索でき、予約手続きまでが行えるサイト」と定義する。

長年宿泊施設は、独自で集客をするには手間も金銭的にも限界があり、集客については旅行会社にゆだねることが多かった。しかし販売手数料が高いうえ(通常販売額の15%)、旅行会社に預けた宿が間際になって空室のまま返室されるなどの課題もあった。そんな中、登場した「宿泊予約サイト」は、単体では集客する体力(人手や予算など)や、システムの知識がない宿でも、宿の宣伝・告知を全国的にすることができ、また旅行会社より格段に安い手数料で宿泊の申し込み(一部のサイトでは入金管理)まで代行をしてもらえるという点で画期的なシステムであった。

更に、宿泊日が近くなっても埋らない空室を、ネット上なら即座に、また価格を下げて提供することが可能となり、事前に在庫をさばくことで稼働率が向上した宿も多い。また、宿側にとって「最小限の経費で稼働率が上がる」というメリットがあるばかりか、消費者にとっても「料金を比較し、安く旅に行くことが可能なうれしいシステム」であり、宿泊予約サイトは急成長をした。

しかしいいことばかりではない。次に予約システムの「罪」について考えてみる。まず、直前とはいっても正規の価格よりも安い料金で宿泊を提供することにより、宿や企業のブランドの低下につながる危険があることも認識をしなくてはならない。特に価格比較が安易にできる宿泊予約サイトでは、価格競争が激しく価格崩壊につながる可能性も含んでいる。

また、宿泊予約サイトを経由して、全国規模で無作為な消費者へ告知されることにより、宿泊者の質は多様化し、その要望も千差万別となってきている。しかも、要望に応えられず宿泊者が満足できなければ、インターネット上で、口コミという形でマイナス情報も公開されてしまう。

以上のことから考えると、インターネット上での宿泊の販売は、慎重にそして戦略的に行う必要があり、また宿のサービスや運営も、あわせて見直しを行うことが重要になる。しかし、企業経営の大規模な宿はともかく、家族経営に限りなく近い宿では難しく、安易にインターネットでの販売に参入し、逆にマイナス面だけを背負い込み撤退する宿もある。加えて、ITの知識や技術を持ち合わせていない宿は、取り残され、業界の貧富の差は広がりつつあるといってもいいだろう。

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2007年07月22日

旅行業界にこそ販売士を~IT時代の旅行業界における販売士の必要性~その2

こんにちは。旅行ジャーナリストの村田和子です。販売士協会で優秀賞を頂いた論文の公開を致します。

第二回は「インターネット普及によって大きく変わった購入スタイル」と「なぜインターネットで旅行を購入するのか?」についてです。

※本論文に関する著作権は村田和子に帰属します。引用については著作権法第32条に則った形で行い、出典の明記、並びに管理者宛にメールにてご連絡いただきますようお願い致します。


旅行業界にこそ販売士を~IT時代の旅行業界における販売士の必要性~その2

■インターネット普及によって大きく変わった購入スタイル

次に、「インターネット普及による旅行の購入スタイルの変化」について考えてみたい。実は旅行商品のインターネット経由の購入は飛躍的に増し、それは先に述べた「旅行の特性」と密接に関係している。総務省発行の“通信利用動向調査(平成17年度版)”を見ながら、インターネット経由での物品・サービスの購入状況についてみてみたいと思う。

17年度の調査では、6歳以上のインターネット利用者の36.2%がインターネットを介して過去一年間に買い物をしていると回答。特に20代~40代においてその傾向が強く、30代については半数近く(48.3%)の人がインターネット経由の購入経験を持っている(図1参照)。今や旅行に限らず、インターネットでの買い物は日常化しつつあるといってもいいだろう。

また、購入経験がある人を対象に「何を購入したか? 」という調査では、「旅行関係(パック旅行の申込、旅行用品購入等)」は、7位で、パソコンでの購入経験者の21.5%の人が購入したことがあると回答している。しかもこの“旅行関係“という項目には、交通機関のみの手配などが入っておらず、実際に旅行に関する消費をインターネット上で行っている人はもっと多いと考えられる。(図2参照)


■なぜインターネットで旅行を購入するのか? 
旅行を購入する際、消費者はどんなステップを踏むのだろうか? おそらく
1.様々な角度から情報を収集
2.自分の希望と照らし合わせる(価格、行き先、宿や交通機関の手段、グレードなど)
3.総合的に希望に近いものを購入

というようなステップを踏むと考えられる。ここで購入決定に際して重要なのは、「情報」と「希望との合致判断」の2点となる。そう考えると、インターネットが普及した昨今、わざわざ旅行会社の窓口へ足を運ぶ人が減ってきていることは容易に推測できるだろう。

以前は旅の情報といえば、旅行会社の窓口や書籍でしか得ることができなかったが、インターネットが発達した現在では、各旅行会社が持っている情報よりもはるかに広い地域、分野の、しかも内容も深い情報が入手可能となった。また、一方的な情報ではなく、口コミなど、消費者自身が発信した情報を閲覧したり、価格の比較も容易にできるため、消費者が自分にとって価値のある旅かどうかを判断する「合致判断の手段や基準」もインターネット上には多く存在する。

更に、情報収集から始まり希望のものがみつかれば、申し込みや決済は、家にいながらにして完結できるという利便性も備えている。そのような中、旅行会社の窓口に向うのは、高齢者を中心としたインターネットを利用しない層か、インターネットは利用してもネット上の購入に不安のある層、もしくは、窓口でしか取り扱いのない商品の申込など、限られた層や目的での利用が中心となっていると考えられる。リアルな店舗(旅行会社の窓口)へ行っても実物に触れられない商品だけに、旅行会社の窓口離れは深刻であり、今後どのような役割を担っていくのかは重要な課題といえるだろう。

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2007年07月16日

論文:IT時代の旅行業界における販売士の必要性~その1

こんにちは。旅行ジャーナリストの村田和子です。販売士協会で優秀賞を頂いた論文の公開を致します。

第一回は「旅行商品の特性」と「購入スタイルの変化」、旅行商品の特性とは何か?についてです。

※本論文に関する著作権は村田和子に帰属します。引用については著作権法第32条に則った形で行い、出典の明記、並びに管理者宛にメールにてご連絡いただきますようお願い致します。



旅行業界にこそ販売士を~IT時代の旅行業界における販売士の必要性~その1

私の名刺には、”旅行ジャーナリスト”という肩書きに加え”販売士一級”が併記されている。仕事柄、旅行業界の様々な関係者……旅行会社、サービスを提供する施設、ホテル、旅館、そして自治体の観光課の方々……と会う機会が多いが、必ずといっていいほど「販売士ってなんですか? 」という質問が返ってくる。残念ながら販売士の認知度は、同じサービス業でありながら旅行業界(※)では、限りなく低いといっていいだろう。しかし私は、「旅行業界にこそ、販売士が必要なのではないか」と考える。
(※)「旅行業界」を本論文では「旅行商品の企画、販売に携わるもの(旅行会社など)、及び旅行という商品の中でサービスを提供するもの(宿泊施設、観光施設、交通機関等)とし、広い意義で捕らえることとする。

現在旅行業界では、団塊世代が退職を迎える2007年を前に団塊世代の取り込みに躍起だ。というのも団塊世代向けの各種の調査では、団塊世代が退職後にしたいことの上位に必ず「旅行」があがっており、経済効果が期待されている。こう考えると非常に先行きが明るい業界に感じられるが、実は沢山の問題も内包している。本論文では、そういった旅行業界の置かれた現状や問題点を、特にインターネットの普及による影響を踏まえつつ解説し、旅行業界における販売士の必要性について述べる。


■「旅行商品の特性」と「購入スタイルの変化」
私が「旅行業界にこそ、販売士が必要」と考える理由は大きく二つある。一つは「旅行という商品の特性」によるところ、そしてもう一つはインターネットの普及による「旅行の購入スタイルの変化」によるところだ。旅行業界の置かれた現状とともに、詳しく見てみよう。


■旅行商品の特性とは何か?
旅行商品の特性として、まず最初に挙げたいのは「目に見えず触れることのできない商品である」ことだ。通常、商品といえば、店頭で手にとってその価値を確かめられるが、「旅行」は、旅行会社の窓口に行ったところで商品そのものがあるわけではない。あくまでパンフレットや窓口のスタッフとのコミュニケーションの中で情報を得て購入を決定する特殊な商品といえるだろう。

次に、「在庫の持越しができない」ということも重要な特徴となる。これは、旅行の一つのパーツである「宿泊」を例に考えるとわかりやすい。ある宿で、今日10室の空室があったとしても、それを需要の多い週末に持ち越すことはできないのである。つまり、その日に稼動していない部屋は価値を産まないということになる。その逆もしかりで、週末や夏休みなど需要が多い時に多く仕入れることも、部屋数が決まっている以上不可能である。つまり常に決まった在庫(部屋数)の稼働率を平準化して高く保つことが重要であるが、需要が決まった日に集中するのは避けられず、安定した稼働率を保つのは極めて難しい。大抵の宿は平日に稼働率がぐんと落ち込む。そのツケは宿泊価格に跳ね返り、稼働率の落ちる平日には価格を下げ(時に激安で提供し)、週末は価格が高騰という価格変動を招いている。これは宿泊に限ったことではなく、交通機関(航空会社/列車/バス等)についても、また旅のパーツが組み合わさった「ツアー商品」にも同様のことがいえる。

そして、旅行という商品の満足度が、人的サービスの如何により大きく左右されるということも忘れてはならない。

以上のことより、「旅行」という商品は、極めて高い「販売スキル」を要し、また在庫を出さない為の「販売・在庫管理」が難しく、販売のプロである販売士の知識は不可欠だと考えるのだ。

>>次回(7/22)へ続く。論文のメニューについてはこちらをご覧ください。



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販売士講師登録論文(優秀賞)公開予定

こんにちは。旅行ジャーナリストの村田和子です。

以前こちらでご報告したとおり、今年3月に販売士講師登録論文にて、優秀賞を頂き表彰されるとともに会報誌に掲載されました。”販売士に関することをテーマ”にという課題でしたので、販売のプロである販売士という立場から見た、現在の旅行業界・サービスの現状と今後のサービスの必要性を論じております。

皆様より論文について公開のご要望を頂いておりましたので、7月、8月の週末6週間にわたり掲載をしていきたいと思います。早速第一回を掲載しておりますのでご覧頂ければ幸いです。

テーマ:”旅行業界にこそ販売士を~IT時代の旅行業界における販売士の必要性~”

目次と掲載予定日:
(7/15掲載)UPしました
・「旅行商品の特性」と「購入スタイルの変化」
・旅行商品の特性とは何か?

(7/22掲載予定)→UPしました
・インターネット普及によって大きく変わった購入スタイル
・なぜインターネットで旅行を購入するのか

(7/29掲載予定)UPしました
・ネット上での予約システムの功罪

(8/5掲載予定)UPしました
・現在の旅行業界の課題とは
・旅行会社の窓口での販売士の必要性

(8/12掲載予定)UPしました
・旅行会社の商品企画における販売士の必要性

(8/19掲載予定)
・宿泊施設経営層における販売士の必要性

(8/26掲載予定)
・旅行サービスの品質向上における販売士の必要性
・まとめ



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2007年01月31日

販売士登録講師論文で優秀賞に

平成18年度の販売士養成登録講師における審査過程である”論文審査”にて優秀賞を頂きました。関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。

販売士とは日本商工会議所認定の公的資格であり、販売のプロとして小売業・流通業を中心に取得者が多い資格です。販売士の養成にあたるには、販売士1級を取得した後、更に講習会を受け論文審査を通過する必要があるのですが、その論文審査にて”優秀賞”をいただく事となりました。

表彰式があるとともに、論文は会報にてご紹介いただけるそうです。(追記→2007年3月号にて掲載いただきました。)

論文のタイトルは
”旅行業界にこそ販売士を~IT時代の旅行業界における販売士の必要性”として、インターネットが普及した昨今の旅行業界の現状と、課題解決の為に販売士が必要なことを述べております。

旅行という商品は
■店頭でも触れることができない、目に見えない商品
■他の商品と違い、在庫が決まっていて需要にあわせた供給が不可能
(部屋・飛行機・列車etc 決まった数しかなく、どれだけ日々の稼働率をあげるかにかかっている)
という特徴があり大変販売が難しい商品です。またITの普及により消費者が情報を持つようになった今、旅行会社はもちろん、旅のサービスを提供する人々(宿など)へ求められることも変わってきています。

旅行業界では”販売士”の知名度はほとんどありませんが、この過渡期の課題解決に販売士の必要性というのを以前から感じており、今回のテーマに上げさせていただきました。今回は論文でしたが、実際に旅行業界のサービスレベルをあげ活性化するようなお手伝いも今後できればと思っております。

■本論文の公開を始めました。詳細はこちら
 
■日本販売士協会
http://www.hanbaishi.com/

=関連ブログ=
■販売士とは
http://kazukomurata.seesaa.net/article/20086347.html
■販売士論文執筆時の日記
http://kazukomurata.seesaa.net/article/26480549.html
■言ってはいけない!宿のひとこと
http://kazukomurata.seesaa.net/article/17086357.html
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